あれから五年。
優子は熱心な生徒になった。
五歳の誕生日が期限だ。
その時に渡して欲しいと、亡くなる前に美咲がプレゼントを用意しておいた。
中身は絵本である。
「あまり漢字が無い方がいいねぇ」
優子は、平仮名はスラスラと読めるようになったのだが、
如何せん漢字までは手が届かなかった。
前もって、包みを開いて絵本を確認すれば、と俊和は言ったが、
それだけは出来なかった。
ラッピングも全て、美咲がやったのだ。
痛む体を騙しながら、振るえる手を叱りつけ、
美咲が綺麗に包んだプレゼントだ。
開けるのは鈴以外に居ない。
いざとなれば、うろ覚えの知識で語るしかない。
浦島太郎とか桃太郎でありますように。
優子は真剣に祈りながらその日を待った。
テーブルの上に精一杯の御馳走が並ぶ。
鈴は丸い目を尚更まん丸に開き、歓声をあげた。
優子は熱心な生徒になった。
五歳の誕生日が期限だ。
その時に渡して欲しいと、亡くなる前に美咲がプレゼントを用意しておいた。
中身は絵本である。
「あまり漢字が無い方がいいねぇ」
優子は、平仮名はスラスラと読めるようになったのだが、
如何せん漢字までは手が届かなかった。
前もって、包みを開いて絵本を確認すれば、と俊和は言ったが、
それだけは出来なかった。
ラッピングも全て、美咲がやったのだ。
痛む体を騙しながら、振るえる手を叱りつけ、
美咲が綺麗に包んだプレゼントだ。
開けるのは鈴以外に居ない。
いざとなれば、うろ覚えの知識で語るしかない。
浦島太郎とか桃太郎でありますように。
優子は真剣に祈りながらその日を待った。
テーブルの上に精一杯の御馳走が並ぶ。
鈴は丸い目を尚更まん丸に開き、歓声をあげた。