博士がモニターの一部分を指しながら叫んだ。
指差す先には、ゴリラの縫いぐるみが映っていた。

「このゴリラの縫いぐるみのデーターが残っていたんじゃな。
途中で電源が切れた為に自動的にバックアップされたんじゃろう。
で、再構築された時に君のデーターと混ざり合ったんじゃ」

「ぼ、僕は元に戻れるんですか」

「任せときなさい。もう一度解析して、フィルターを掛ければ良い。
それにしても、ゴリラの縫いぐるみで良かった。
これがタコの縫いぐるみなら、タコ八郎になるところじゃ」

一部の人間にしか判らない冗談を言いながら、博士は
スイッチを押した。
二分後、元通りになった光太郎君は、メガマックを買いに出かけた。


「博士、しかしすごい発明ですね。これって革命的ですよ」
メガマックの肉汁を物ともせず、あんぐりとかぶりつきながら、
光太郎君は言った。

「うむ」

「交通、輸送、物流関係はえらい騒ぎだろうな」

「んな世事には使わんよ」
予想外の言葉を聞き、光太郎君はメガマックを楽しむことなく
飲み込んでしまった。