友香、理沙、泉美、麻理の四人組は、
頭を寄せあって悩んでいた。
と言っても、彼女達の前にあるのは、
教科書ではない。
旅行案内のパンフレットだ。
仲良し四人組として、卒業旅行はどうするか、
そのことが今は最重点課題だった。

のんびり屋の理沙に任せていた為に、
おいしい場所はほとんど予約が取れなかった。

「ちょっとー理沙ー、どうすんのよ。」
と泉美が口をとがらせる。

「もうー。TDLに行こうって言ったのは
あんたなんだからね」
麻理も同調。

「ごめんなさい、まさかこんなに殺到するとは」

「まぁ仕方ないじゃん。理沙だけに任せてた
あたしらも悪いって。今からでも行けるとこ
探そうよ」
リーダー格の友香が皆をなだめる。

早速、携帯を取り出し、次々に電話をかけ始めた。
結局、予約がとれたのは、温泉地にある
ホテルだった。
そこは巨大遊園地が隣接している為、
充分楽しめると思われた。

「ま、いいんじゃない?ここのジェットコースター
って世界一の速度が出るのよ。」

「泉美、何でそんな事知ってんのよ」

「任せてよ。ふふん」

「最高速度150km、でしょ。」

「友香も知ってるの?」

「ここに書いてあるからね」
冷静に友香がパンフレットを指差す。

笑い声が教室に溢れた。

「あ、この世界一も凄くない?」
麻理がそのパンフレットの一角を皆に見せる。

「なになに?」

「げ、何これ」
一同が一斉に興味を示した。