遅いなぁ…
おかあさん。
どうしたんだろ。
ちょっと見に行って
みようかな。

里に向かって歩き
出したまーちゃんの
耳に、お母さんの声が
聞こえてきました。

お母さんは何だか、
すごく怒っている
ようで、まーちゃんは
足がすくみました。

勇気を出して、声の
する方へ向かって
行ったその時、
まーちゃんは自分を
呼ぶ声を聞きました。

それは、
追い詰められた
お母さんが最後に
あげた叫び声でした。

こうして、とうとう
まーちゃんは一人に
なってしまったの
です。

小熊が一人ぼっちで
過ごせるほど、山の
冬は甘くは
ありません。

まーちゃんも二、三日
我慢していましたが、
あんまりお腹が
すくので、お母さんが
やっていたように
里まで降りて行く
ことにしました。