これは、里美という女性の話です。
御存知無い方は、まずこちらの話をお読みください。

パーンチっ!


ボキンちゃん頑張る


ボキンちゃんアフリカへ

もう知ってるよ、と仰る方は早速お読みください。
ボキンパーンチっ!


里美がルアンダに来て、早くも二年が過ぎようとしている。
根っから明るい里美は、村でも人気の的であった。
通りかかる村人が取れたての野菜や果物を置いていったりもする。
里美の人気の一翼を担っているのは、ボキンちゃんのテーマだ。
それが村の子供達の間で流行った。
学園に向かう子供達の列から、自然と歌声があがるのだ。
それを聞くたび、里美は朗らかに笑った。
申し訳ないほどの幸せを感じている。

俊輔と里美は、このところ忙しい日々を送っていた。
ムリンディという町に、新しい学校の創設が決まったのだ。
ウガンダとの国境に近いその町に、週のうち三日は泊り込むのだ。
里美も同行した。食事や身の回りの世話、というわけではない。
俊輔にとって、里美は愛する妻というレベルを超えていた。
彼女のバイタリティーと渉外能力の高さは強力な仕事仲間
としての条件を満たしているのである。
村の子供が遠慮なく登校できるように、親達を説得するのが
彼女の仕事だ。
そして里美の爽やかな笑顔は、着々と成果を上げていた。
雨期を過ぎた頃、二人にとって嬉しい出来事が訪れた。


二へ