昨夜の稽古は、例によって捌きの復習。

俺は体がデカいせいか、どうしても力に頼ってしまう。

本来ならば、スピードと技の切れで相手を制圧できなければならんのだ。
また、俺の相手が元・柔道の経験者で足腰が粘り強い。
なかなか綺麗に転がせない。

飛び込みのスピード、引き付けと足使い、相手との間合い。
いずれが欠けても失敗する。

ところがだね、何度目かの捌きが見事に決まったのだ!

何の手応えも無いまま、相手の体が宙に舞い、次の瞬間、足元で仰向けに寝っ転がっていた。

捌かれた相手も何が起こったか判らないようだ。
できたっ!

よ~し、今の感触を忘れずにもう一度!
体に覚えこませるんだ!

っさぁ来い!





……できん。

さっきのは何だったんだ。

なんで俺の体は形状記憶合金じゃないんだ。
こんな体では、携帯電話のアンテナとかバネとかブラのワイヤーになれないじゃないか。

いや違った。

何度か繰り返したが、結局その後、一度も出来ぬまま終わった。


でも、娘とか、まめ太相手だと小気味良く決まるんだよなぁ……

決まっても仕方ないか。
っていうか、そんなことすんなと。