夜になり、金兵衛は離れの間に布団をひいた。

どんな楽しい話が聞けるのだろうと、子供のようにワクワクしている。

布団に入り、半刻が経った。

何やら、声が聞こえだした。

(お、来た来た…)


か細い子供の声だ。
二人いる。

「兄さん、冷たくなっちゃったね…」

「おまえも冷たくなったなぁ…」


なんだ、これの何処が面白いんだ。
金兵衛は思わず舌打ちをした。

「兄さん、誰かいるねぇ…」

「そうだなぁ…そいつも冷たくなってもらおうねぇ」

ひぃ、と悲鳴をあげ、布団を剥ごうとしたが、まるで貼り付いたかのように離れない。

布団が言った。
「おいおまえ。二日後だ。二日後におまえも冷たくなるからな…」





その頃、女はニタニタと笑っていた。

ぼそぼそと呟いている。

「あたし一人で死んでたまるかよ…
今頃あの野郎もきっと…
くふふふふ…

道連れにしてやるわ…」