「う~む…何としても
悔しい。」


「どうしたんですか先生。」

「君は知らんかね。
幻の弦楽器、ビオラ・
アルタが発見された事を。」

「あぁ、あの楽器店で偶然発見された…」

「あれが欲しいよ~」


「…先生。実はうちの
大学にもあるんです。
幻の弦楽器。」

「えぇっ!ほんと?」

「はい。どうぞこちらへ」


「これです。未だかつて、完璧に弾きこなした人がないという幻の弦楽器。」

「おお!これは」


それは、総アルマイト
製の両手鍋。
その取っ手には良質の
輪ゴムが引っ掛けてあった。


ぺぇ~ん♪


「おお~!」


ぺんぺぇ~ん♪


「ほぉ~!」


先生は残りの人生を
賭ける事に決めた。