「いや、今回は食っちゃいねぇが。まことに面目ねぇ」

「全く身から出た錆だな」

「だからだめだってば」

熊さん、錆だらけでございます。

「あぁすまんすまん。そうだ、熊さん、ほらこれ。叶美香の写真集」


熊公、喉から手が出ます。

「わはは。面白い。」

「こら藪庵!てめぇ人の体で遊んでやがるな」


「怖い顔だなぁ。目が怖い。目は口ほどに物を言い、だな」

熊公の右目と左目が漫才を始めます。
「いや、うちとこのサイがな」

「君とこ犀がおるのか」


「古~っ。いとこいって。せめてやすきよ」


「先生っ!」

「わはは、すまんすまん判ったて。わしに任せときなさい」
その前に、と藪庵先生、茶瓶を出しました。

熊さんの耳元で囁きます。

「ヘソが茶を沸かす」


さて、熊さんのヘソ茶を飲みながら、診察開始でございます。


「まず、娘さんだが」

「へぇ」

「ちょっと待ちなされ…よいしょっと」

「あぁ!お彩!おめぇ、どこにいた」

「おとっつぁんの目の中」

「え?」

「やはりな、目の中に入れても痛くないほど可愛がっていたからの」

言った途端にまた、お彩が目に入ります。