樹林は、まりちゃんをもう一度見た。
確かに、瞳を閉じたその顔には全く表情が無い。
能面を被ったようだ。

「他にも我々の仲間は居る。紹介してあげよう。
出て来い、馬鹿マント」

ああ。仲間にも呼ばれているのか、馬鹿マント。
かわいそう過ぎる。彼が禿げた原因はストレスに違いない。

「へぇへぇ。馬鹿マントでございますよ。あ。おまえ、
俺のアフロ返せよ」

「後にしろ。馬鹿マント。次、テケテケ。出て来い」

とたとたとた、と音が聞こえてきた。
低い位置から聞こえてくる。
「また会ったわね。お三人さん」

ニタニタと笑うその顔は、正しくあの夜の校舎で見た女である。
「そして今日でお別れよ。もう二度と会わない」

「そしてこいつはお馴染みだろう。人面犬」

「お、お前はっ!」
樹林が驚くのも無理は無い。
そこに居たのは、死んだ筈の人面犬・Q-13だった。

「おや。覚えていてくれたか。久しぶりだな」

二十四へ