「いつ見ても気持ちわりいな」
雄司は、朝日の中ですら異様な雰囲気をかもし出す
惨殺病院の前で一瞬ためらった。

今日も一日、ここでバイトか。
そう思うと、かなり気が滅入る。

「仕方ないな、ここしか見つからなかったし」
高校を中途退学した雄司は、結局、地元では
職が見つからなかった。
評判の悪い雄司をわざわざ採用する企業は無い。

親戚の叔父のコネで、ようやくこの遊園地に
潜り込むことができたのだ。
配属先がお化け屋敷だろうが、何だろうが
文句が言えるわけがなかった。

雄司の仕事は、医者の扮装をして
入ってきた客を驚かすといった内容だ。
これはこれで、面白いものだったが、
暇を持て余す時の方が長い。
あまりにも怖い為、そう頻繁に客が入らないのだ。

雄司は、暇な時を利用して院内を探検してみた。
手元には地図がある為、迷わない。
何度もうろつくうち、妙な事に気づいた。