「その天狗の中に箱根天狗と呼ばれる者がおります。
強大な力を持つ東の妖怪達の総帥です。
この者が、この国を狙っておるのです。」
「しかし、この国は、既に公方様の統治下にある。
妖怪とはいえ、天狗にそれが潰せるのか。
妖術も鉄砲の前には逆らえまいに。」
「判りません。ただ、あの烏が自慢気に私に言いました。
幕府どころか、この国を丸ごと潰すことが出来ると。」
「おだやかでは無いな。天狗の神通力とやら、
それほどまでに強力なものか。」
いえ、と猫は答えながら立ち上がり、
首にかかった勾玉を見せた。
「この勾玉を見てください。」
十兵衛は猫の首から勾玉を外し、手に取った。
不思議な光を放ち、それ自体がほんのりと温かい。
「これは?」
「この勾玉が鍵らしいのです。あの烏天狗は、
龍の勾玉と呼んでいました。」
「龍の勾玉…?」
「何かとんでもない力を持つ玉らしいのです。
その力を手に入れ、箱根天狗はこの国を
妖怪の天国にしてしまう腹積もりです。」
「俄かには信じ難い。
そんな大事なもの、何故おぬしが持っているんだ。」
強大な力を持つ東の妖怪達の総帥です。
この者が、この国を狙っておるのです。」
「しかし、この国は、既に公方様の統治下にある。
妖怪とはいえ、天狗にそれが潰せるのか。
妖術も鉄砲の前には逆らえまいに。」
「判りません。ただ、あの烏が自慢気に私に言いました。
幕府どころか、この国を丸ごと潰すことが出来ると。」
「おだやかでは無いな。天狗の神通力とやら、
それほどまでに強力なものか。」
いえ、と猫は答えながら立ち上がり、
首にかかった勾玉を見せた。
「この勾玉を見てください。」
十兵衛は猫の首から勾玉を外し、手に取った。
不思議な光を放ち、それ自体がほんのりと温かい。
「これは?」
「この勾玉が鍵らしいのです。あの烏天狗は、
龍の勾玉と呼んでいました。」
「龍の勾玉…?」
「何かとんでもない力を持つ玉らしいのです。
その力を手に入れ、箱根天狗はこの国を
妖怪の天国にしてしまう腹積もりです。」
「俄かには信じ難い。
そんな大事なもの、何故おぬしが持っているんだ。」