鳥取県境港市。
国内屈指の漁港である。当然、新鮮な魚介類を思う存分楽しむことができる。
境港水産物直売センターや、境港さかなセンターは中をうろつくだけでも楽しい。

けれど何と言ってもこの街を有名にしたのは妖怪である。
水木しげる氏の出身地である境港市は、街中に妖怪たちが溢れているのだ。

境港駅から約800mほどの水木しげるロードには、百体近くのブロンズ像が立ち並ぶ。

鬼太郎、目玉おやじなどの誰でも知っているものから、寒戸の婆、白うねりなどのマニアックなものまでがズラリと立ち並ぶ。

私のお気に入りは『べとべとさん』だ。パックマンに歯と足が生えたような姿が愛らしい。

ちなみに、『サラリーマン山田』というのもある。妖怪か?(笑)

さて、今回この地を訪ねたのには目的がある。

『ゲゲゲの鬼太郎・下駄飛ばし記念大会』に出場するのだ。
駅前広場会場で、大会公認の下駄を飛ばし、その飛行距離を競う。

こう見えても私、下駄飛ばし道二段の腕前、いや足前を持つ。気象庁からスカウトされたほどだ。

一番はもらったも同然。

ここだな…
うむ、なかなかに強そうな輩が集まっておるわ。

すいません。私、つくねと申します。


「はいはい。つくねさんね…見当たらないな?ま、いいか。つくね乱蔵さんですね。」

あ、そうです。

「こちらどうぞ。練習されますか?」

いえ、大丈夫。
いきなり本番でも構いませんよ。はは。

「ほぅ…やる気ですな」

一位は貰います。


「では早速、ステージへ」


うむ。まかせなさい。


「次は…つくね乱蔵さんですっ!いやぁ、盛り上がってきましたよ~」


では早速…
あれ?下駄は…?


「え?下駄飛ばし大会は先週終わりましたよ?今日は毛針飛ばし大会」


え。毛針て、毛をぴゅんぴゅん飛ばすやつ?

「できないんですか?」


…たまたまできますけどね。
飛距離を競うの?

「いえ。抜けた本数」


うわ。


「どうぞ~っ!」


く、くそぅ!


ぴゅんぴゅんぴゅんぴゅんぴゅんぴゅんぴゅんぴゅん…


はぁうっ。
毛無し熊になってしまう…