皆、動こうとしません。

「なんだよ、皆、あきらめんのかよ」

ホッホーじいさんが悲しげに答えました。
「無理なんじゃよ。皆、もう直しようが無いぐらい
壊れてしまっている。わしも、羽がボロボロじゃ。
こんなオモチャを欲しがる子供達などおらん」

ゴローもアイビーも声が詰まりました。

「おまえさんたちなら、まだまだ子供らを喜ばせる
事ができるじゃろう。わし達のことは良いから、
必ず、サンタさんに拾ってもらうのじゃぞ。
さ、行け」

迷っていたリリカは、思い切って叫びました。
「あたしも行く!連れてって!」

折り重なったオモチャ達が、リリカを外に出してくれました。
ホッホーじいさんが言うとおりです。
リリカを送り出すオモチャ達は、まともに動く者が居ません。
皆、体中を使って、一生懸命にリリカを出したのです。

「さぁ、リリカ。行くよ」
リリカは皆を振り返りました。

「さようなら。僕達の分も可愛がられるんだよ」

「ゴロー、アイビー、リリカを守ってやれよ」

「ホッホー。外に出るには、わしの力が必要じゃ。
そこまでは、こんな老いぼれでも何とかなるじゃろう」

七へ