デッキに洋子の死体を運ぶ。
この辺りは、鮫の巣と呼ばれている。
あっという間にバラバラにしてくれるだろう。

デッキから流れ出した血の匂いで、船の周りには鮫がひしめき合い始めた。

まるで日本庭園の鯉のようだった。

おまえら、餌だ。
上等の餌だからな、残さず喰えよ!

奴等の中に投げ入れた洋子は、あっという間に姿を消した。

全てを終え、陸地を目指して舵を取る頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。

舵をとる俺は、その時、奇妙な音に気づいた。

音は旋尾から聞こえる。

舵を持ったまま、後ろを振り返った俺は、そこに信じられない物を見た。