晴れ渡った10月の空にそれは突然現れた。
直径が200m、刻々と色を変えながら浮かぶ円盤である。
それは日本政府に対しメッセージを送ってきた。

空中に描かれたスクリーンには、明らかに地球外生物が映し出されていた。

何度目かの雑音を経てそれは日本語を話し始めた。

『親愛なる太陽系第3惑星の諸君。

君達が地球と呼ぶ、この美しい星に我々は観光にやって来た。
ついては、何か記念になるような土産物が欲しい。

代価として、君達が黄金と呼ぶ物質を用意しよう。

なお、満足いかない物であった場合、我々の常として、

この星で一番の高等生物をいただいていく』

日本政府は直ちに対応を開始した。

全国、いや全世界から地球の土産物になるような物を集めた。

美術品、工芸品、機械、花、ありとあらゆる貴重な物が集められ、

彼等に提示された。

だが、全て拒否。

『もう待てない。人間を三億人ほど、いただいていく』

手を出し尽くした政府は、一人の男に人類の未来を託した。



「ありがとうございまして~!実販の山崎でございまして~
言葉通じてんのかいな…かなんなぁ…
まぁしゃあない。
愛する嫁はんと息子の為や。
よっしゃあ~!
男山崎、一世一代の商いじゃいっ!」


次の日、UFOは帰っていった。
船内一杯に高枝切りバサミと穴あき包丁を積んで。