店にいる全員の賞賛の声に、真っ赤に照れながら
はっちゃんは弟とビールを酌み交わしている。

「あんちゃん。今日は、すげぇ知らせを持ってきた」

「ん。なんだ、すげぇ知らせってのは」

洋は、カバンから何かの書類を取り出した。
それを兄の前に置く。

「なんだこれ」

「俺が計画したマンションだ。あんちゃんの隣に建つ。
そしてだな、そこの一階にあんちゃんの店を作る」

店の皆が賞賛の声をあげた。
勘違いしてウェーブをする者もいる。
洋は両手を挙げてそれに応えている。
はっちゃんも嬉しそうだ。

だが、熊は一抹の不安を覚えた。
それが何かは判らないまま、店を終えた。

八へ