「く、くそてめぇら」
うろたえる男のみぞおちに、哲郎の右足がめりこんだ。
いつ動いたか判らないぐらいの速さで前蹴りを放ったのだ。
大量の胃液を吐き出しながら、男はのたうち回った。
「な、なんだよぉ、なんでガキがそんなに強いんだよ」
残った男の台詞は途中で途切れた。
己を倒したものが、小さな拳であったことは
男には最後まで判らなかったに違いない。
「押忍」
最後に大きく十字を切り、哲郎は人ごみをかき分けて
その場を離れた。
誰からか、拍手が起こった。
最初は小さく、そしていつしか大きな波となった
拍手は、哲郎の姿が見えなくなるまで続いた。
一躍、町のヒーローとなった哲郎であったが、
その暮らし振りは全く変わらなかった。
ただひたすらに鍛錬を積む。
いつの日か、師範と再会できることを信じて
哲郎の鍛錬は続いた。
十五へ
うろたえる男のみぞおちに、哲郎の右足がめりこんだ。
いつ動いたか判らないぐらいの速さで前蹴りを放ったのだ。
大量の胃液を吐き出しながら、男はのたうち回った。
「な、なんだよぉ、なんでガキがそんなに強いんだよ」
残った男の台詞は途中で途切れた。
己を倒したものが、小さな拳であったことは
男には最後まで判らなかったに違いない。
「押忍」
最後に大きく十字を切り、哲郎は人ごみをかき分けて
その場を離れた。
誰からか、拍手が起こった。
最初は小さく、そしていつしか大きな波となった
拍手は、哲郎の姿が見えなくなるまで続いた。
一躍、町のヒーローとなった哲郎であったが、
その暮らし振りは全く変わらなかった。
ただひたすらに鍛錬を積む。
いつの日か、師範と再会できることを信じて
哲郎の鍛錬は続いた。
十五へ