次の宿は白須賀。
三人と一匹は並大抵の脚力ではない。
急ぎながらも、十兵衛は太郎丸の身の上に起こった話を聞いた。
「そうか、親父殿は亡くなられたのか…」
「おじさん、お父を知ってるのか?」
「あぁ、昔な。こてんぱんにやられた」
「あぁ、そりゃ駄目だよ、おじさん。お父は
日本一強かったからね」
自慢気に胸をはる太郎丸。
「その茜という娘は?置いてきたのか」
何気ない十兵衛の問いに太郎丸の頬が染まった。
「あ、ああ。ばあちゃんの世話をしてくれている。
ばぁちゃんもえらく気に入ってさ。俺の…嫁に
なれなんて言い出すんだ。」
言いながら、さらに頬が染まる。
「そうか、ならば尚更早く江戸に着かねばな」
白須賀の宿に入った。
ここもまた、街道を行き交う旅人達で賑わっている。
あれほど元気だった太郎丸が、大人しくなっている。
言い出し難そうに口を開いた。
「おいら、あんまり金無いからさ、この先の河原にいるよ」
「何を言う。そなたは用心棒だろう。常に我らの
そばに居てもらわねばならぬ。なぁ、又佐」
「さよう。さ、参りますぞ。無論、これも用心棒代に
含まれますからな」
「本当かい?じゃあ、しょうがないな、付き合って
やろうかな。あ、韋駄天、お前は駄目だ。
あとでご飯を持っていってやるからな。」
不満気に鼻を鳴らす韋駄天を残し、一行は
宿に入った。
二十一へ
三人と一匹は並大抵の脚力ではない。
急ぎながらも、十兵衛は太郎丸の身の上に起こった話を聞いた。
「そうか、親父殿は亡くなられたのか…」
「おじさん、お父を知ってるのか?」
「あぁ、昔な。こてんぱんにやられた」
「あぁ、そりゃ駄目だよ、おじさん。お父は
日本一強かったからね」
自慢気に胸をはる太郎丸。
「その茜という娘は?置いてきたのか」
何気ない十兵衛の問いに太郎丸の頬が染まった。
「あ、ああ。ばあちゃんの世話をしてくれている。
ばぁちゃんもえらく気に入ってさ。俺の…嫁に
なれなんて言い出すんだ。」
言いながら、さらに頬が染まる。
「そうか、ならば尚更早く江戸に着かねばな」
白須賀の宿に入った。
ここもまた、街道を行き交う旅人達で賑わっている。
あれほど元気だった太郎丸が、大人しくなっている。
言い出し難そうに口を開いた。
「おいら、あんまり金無いからさ、この先の河原にいるよ」
「何を言う。そなたは用心棒だろう。常に我らの
そばに居てもらわねばならぬ。なぁ、又佐」
「さよう。さ、参りますぞ。無論、これも用心棒代に
含まれますからな」
「本当かい?じゃあ、しょうがないな、付き合って
やろうかな。あ、韋駄天、お前は駄目だ。
あとでご飯を持っていってやるからな。」
不満気に鼻を鳴らす韋駄天を残し、一行は
宿に入った。
二十一へ