少しふらつきながら降りた私を由紀恵が狙っていた。

「コーヒーに酔うとはね。あんたはグーグーガンモか。」

笑いながら一枚撮る。

「あれ?」

由紀恵が口をとがらせた。何か不満がある時の彼女の癖だ。

「どうしたの?」

「買ったばかりなのに故障してる!ほら見てよこれ。」

液晶モニターを覗き込んだ私は息を呑んだ。

モニターに映った私の姿は、激しくブレていた。
私自身に被さるように、影が写っている。
まるで二重撮影のような、残像のような影。


「何これぇー。由紀恵、あんたヘタだねー。カメラのせいにすんなよ。」

「うぅん、おかしいって!このデジカメ、手ぶれしても大丈夫なやつだもん。」

「限界あんじゃないの?」


二人の会話を聞きながら、私は先程の違和感を思い出していた。