「す、すいません。その通りですっ!」
滂沱の涙を流す多中であった。

「判ればいい。さ、行くぞお前達!口裂け女を
探しに行くのだっ!」

ちょっと待て、今頃口裂け女が居るのかよ、
と思われる方もおられるだろう。
くどいようだが、そのような冷静な意見を
述べる人材は都伝隊には居ない。

スバル360に向かう途中、縄谷が樹林に話しかけた。
「ところで隊長」

「なぁに」

「なんで指にカエルはめてるんすか」

「え?」
樹林は己の指を見た。
可愛らしいカエルが見つめ返す。

けろぴ。

「しまった。腹話術の練習をしたまま眠ってしまったんだ。
うわぁ。はめたまま電車に乗って来ちゃった」

耳まで真っ赤になる樹林である。
「はぁやれやれ。とんだ恥かいたなぁ…あれ?」

樹林達の足が止まった。
道端に人が倒れているのだ。