その死体には、異様な点が一つ有った。
まるで焼け焦げたように真っ黒に変色していたのだ。
頭を軽く振り、余計な想いを棄てる。
体力に自信がある村瀬は、着実に階数を重ねて行った。
ええと…今、何階だ?
声に出し、己に問う。
奇妙な事だが、踊場にも非常扉にも階数表示が無い。
村瀬は己の位置を見失い、立ち止まった。
階段の手すりの隙間から下を見ると、かなり昇ったように思える。
非常扉を開け、階数を確認する事にした。
開かない。
ガッチリとロックされている。
「なんだこれ!非常扉の意味が無いだろうが!?」
思わず出した大声が閉鎖された空間に、うわぁんと響く。
ひ、と自らの声に驚く。
また小さく舌打ちし、次の扉を目指して昇り始めた。
次の扉も、その次の扉も開かない。
さすがに息が切れ座り込む。
手すりにもたれ、今度は上を見た。
(あれ…このビル、確か20階建てだよな…)
だが、階段は遥か上方まで続いている。
「わけわからん」
頭をブルッと振り、よっこらしょと立ち上がった。
どうしたものかと悩んだのは一瞬であった。
村瀬は下を目指して歩き出した。
どこまで続くか判らない上よりは、出発点の方が確実だ。
三へ
まるで焼け焦げたように真っ黒に変色していたのだ。
頭を軽く振り、余計な想いを棄てる。
体力に自信がある村瀬は、着実に階数を重ねて行った。
ええと…今、何階だ?
声に出し、己に問う。
奇妙な事だが、踊場にも非常扉にも階数表示が無い。
村瀬は己の位置を見失い、立ち止まった。
階段の手すりの隙間から下を見ると、かなり昇ったように思える。
非常扉を開け、階数を確認する事にした。
開かない。
ガッチリとロックされている。
「なんだこれ!非常扉の意味が無いだろうが!?」
思わず出した大声が閉鎖された空間に、うわぁんと響く。
ひ、と自らの声に驚く。
また小さく舌打ちし、次の扉を目指して昇り始めた。
次の扉も、その次の扉も開かない。
さすがに息が切れ座り込む。
手すりにもたれ、今度は上を見た。
(あれ…このビル、確か20階建てだよな…)
だが、階段は遥か上方まで続いている。
「わけわからん」
頭をブルッと振り、よっこらしょと立ち上がった。
どうしたものかと悩んだのは一瞬であった。
村瀬は下を目指して歩き出した。
どこまで続くか判らない上よりは、出発点の方が確実だ。
三へ