「ぐふふ、どこに逃れ様とも無駄だ。わしの獄炎砲からは逃れられぬ」
毘沙門天は、蝦蟇のように四つん這いになると、口を大きく開けた。
腹が大きく膨れ上がり、波打つ。
ごぼり、と言う音と共に口から現れたのは、大筒であった。
体内に巨大な大砲を仕込んであったのだ。
「むぅ…まずい」
十兵衛の声に重なるように笑い声が聞こえる。
屋敷の屋根の上にその声の主が居た。
「ほっほっほ、さすがじゃ毘沙門天。その腕はわしが後で
治して進ぜる。安心めされよ」
布袋であった。
既に袋の口は開かれている。
「おぬしら、まとまると手強いからの。一人づつ分かれてもらう。
そこの爺様。お前は先に行け。大黒天が待っておる。
恵比寿になってもらおうぞ。楽しみにしておくが良い」
止める間も無い。激しい吸気が又佐に絡みつく。
又佐は、己の長持を手にするのがやっとだった。
あっという間に袋の中に消えた。
「又佐っ!」
詰め寄ろうとする十兵衛を威嚇するように
毘沙門天が四つん這いのまま、素早く動く。
八十二へ
毘沙門天は、蝦蟇のように四つん這いになると、口を大きく開けた。
腹が大きく膨れ上がり、波打つ。
ごぼり、と言う音と共に口から現れたのは、大筒であった。
体内に巨大な大砲を仕込んであったのだ。
「むぅ…まずい」
十兵衛の声に重なるように笑い声が聞こえる。
屋敷の屋根の上にその声の主が居た。
「ほっほっほ、さすがじゃ毘沙門天。その腕はわしが後で
治して進ぜる。安心めされよ」
布袋であった。
既に袋の口は開かれている。
「おぬしら、まとまると手強いからの。一人づつ分かれてもらう。
そこの爺様。お前は先に行け。大黒天が待っておる。
恵比寿になってもらおうぞ。楽しみにしておくが良い」
止める間も無い。激しい吸気が又佐に絡みつく。
又佐は、己の長持を手にするのがやっとだった。
あっという間に袋の中に消えた。
「又佐っ!」
詰め寄ろうとする十兵衛を威嚇するように
毘沙門天が四つん這いのまま、素早く動く。
八十二へ