「はいこれは?筆箱だ。えぇと…吉岡くん!」
「ほい!あぁ、こりゃ懐かしいなぁ…
ほれ、カンペがそのまま入ってる。」
「なんだ?吉岡。卒業取り消すぞ。」
ほがらかな笑いが尽きぬ中、時を取り戻す作業は続いた。
林田が入れたのは、その当時使っていたギター用のピックだった。
添えられた手紙には『未来のプロミュージシャンへ』と書いてある。
「すまんな、只の会社員だよ。」林田は過去の自分にそう言って謝った。
「林田君…」クラス委員だった堀が手招いた。
「何?」
「もう一つ出てきた。」
「え?だって俺のはこのピックだよ。」
「そうじゃなくて、手紙。斉藤さんからの。
林田君へ、って書いてあるのよ。」
その手紙には確かに林田君へ、と書いてある。
皆の前でその手紙を開けるのは、
何となく申し訳ないように思えたのだろう。
林田は、皆の輪から離れた。
『こんにちは。未来の林田君。
突然の手紙を許してください。
この手紙を林田君が読んでくれているという
事は、タイムカプセルが開けられたのですね。
そして、そこには私は居ないはずです。』
美しく整った手紙の文字が、林田に当時の彼女の姿を
思い起こさせた。
「ほい!あぁ、こりゃ懐かしいなぁ…
ほれ、カンペがそのまま入ってる。」
「なんだ?吉岡。卒業取り消すぞ。」
ほがらかな笑いが尽きぬ中、時を取り戻す作業は続いた。
林田が入れたのは、その当時使っていたギター用のピックだった。
添えられた手紙には『未来のプロミュージシャンへ』と書いてある。
「すまんな、只の会社員だよ。」林田は過去の自分にそう言って謝った。
「林田君…」クラス委員だった堀が手招いた。
「何?」
「もう一つ出てきた。」
「え?だって俺のはこのピックだよ。」
「そうじゃなくて、手紙。斉藤さんからの。
林田君へ、って書いてあるのよ。」
その手紙には確かに林田君へ、と書いてある。
皆の前でその手紙を開けるのは、
何となく申し訳ないように思えたのだろう。
林田は、皆の輪から離れた。
『こんにちは。未来の林田君。
突然の手紙を許してください。
この手紙を林田君が読んでくれているという
事は、タイムカプセルが開けられたのですね。
そして、そこには私は居ないはずです。』
美しく整った手紙の文字が、林田に当時の彼女の姿を
思い起こさせた。