「さぁ。もう一度売り場に戻ってごらん。」

店長に促され、売り場
に戻った彰宏は父の
姿を見た。

父は、汗をかきながら
一生懸命に紙オムツの
説明をしていた。

周りに集まっている
お客さんは、感心したり、笑ったりしている。

そして見る間に紙オムツは売れていった。

「凄いだろ。君のお父さんが売れない物は、多分無いな。」

彰宏はもう一度、父を
見た。


次の日。

「父さんの仕事。山崎彰宏。僕のお父さんは世界一の販売員です!」

胸を張って宿題を
読み上げる彰宏の姿が
あった。



「まいどおおきに~
実販の山崎でございまして~…
って参ったなぁ…
初の海外出張て喜んでたら、こんな山の中かいな…」


そこはマレーシア奥地
にある、銃の密造を
生業としている村。
国連が銃密造の代わり
に農業を推進しようと
していた。


「農作業の機械なぁ…
売れるんかいな。
ま、しゃあない。
家で嫁はんと可愛い
息子が待ってるわ!
まいどおおきに~
実販の山崎で
ございまして~!」