「待ってろよ、必ず帰るからな」
この辺りの情報をパネルに表示する。
とりあえず、どこかの星に不時着して修理するしかない。
パネルをタッチし、最適の星を探す。
真吾の指先が止まった。

「ビンゴ!」
惑星ナンバー、A26-8。
十年も前に開発が始まったが、出資していた会社が倒産し、
そのまま放置された星だ。
人は残って居ないだろうが、修理用の部品は有るに違いない。
地球への連絡も出来る筈だ。
真吾は躊躇せず、船首をA26-8に向けた。

A26-8は、地球によく似ている星であった。
外見のみならず、その惑星環境も瓜二つである。
ただし、大陸は一つしかない。
その北の外れに開発基地が有る。
真吾は、外宇宙一と噂された操縦テクニックの全てを動員し、
懸命に基地を目指した。
ようやく見えてきた基地は、然しながら、真吾を一瞬のうちに
絶望の淵に叩き込んだ。

「これは…ゴーストタウンだな…」
予想していたよりも、遥かに酷い有様である。
灯一つ点いていない建物は、大きな穴が開いている。
船の揺れが一段と強くなってきた。
選択の余地は無い。
ここで修理しなければ二度と飛び立つことは出来ない。
真吾は持てる操船技術の全てを駆使して着陸を開始した。