困った。すっげぇ困った。かたづかねーって。ありえねーし。

宏美は部屋を見渡して
呟いた。

さっきから何度も
繰り返しているセリフ
だった。


明日この部屋に来るんだよ、あのヒデちゃんが!

最大のチャンスなのに、こんなゴミだらけの部屋に入れらんない。


とは言うものの、何も
始めようとしない宏美だった。


その時、ドアがノック
された。


覗き穴から見ると、
大柄な黒スーツの男が
いる。


「誰?あんた。」

「わたくし、喪黒乱蔵
と申します。お部屋の
お掃除でお困りでは
ないですか?」


「営業の人?掃除して
くれんの?マジィ?」


宏美はドアを開けた。


「あ。どうも。ええ。さようでございます。どんなゴミでも、たちどころに片付けてしまう、万能清掃ロボットはいかがでしょう?」


「高いの?」


「いえいえ、ほんのこれだけ。カードも御使用になれます。」


「ふーん…ちょっとやって見せてよ。」


喪黒が出したのは
小型冷蔵庫くらいの
大きさの円筒形の物だった。

スイッチを入れた途端
動き始めたそれは、
あっという間に部屋の
ゴミを処理し、ポリ袋
に入れてしまった。