覚悟を決め、ベッドに向かう。
横たわった瞬間、聞きなれた4WDの音が近づいてきた。

「やった。旦那、さすがじゃん。良かったね、ようやく外に出られるよ」

里美の安堵に応えるように、胎動が激しくなった。
部屋の戸を蹴り飛ばすように俊輔が入ってきた。
その俊輔を押しのけるようにオカンボが里美にかけよる。
皺くちゃの手で優しく里美の頭を撫でた。

「よく頑張ったね。えらいよ、あんた。もう大丈夫。
さぁ、もう一踏ん張りだよ」
これほどまでに、と思われるほど優しい口調でオカンボが
話しかける。

「あんたの旦那も頑張ったよ。良い男を捕まえたね。」

良い男と言われた俊輔は、軽く鼻血を出している。
服もヨレヨレだ。何があったかは判らなかったが、
それでも里美には世界一の男に見えた。

「さ、行くよっ!シュンスケ、あんたは手を握っておやりっ!」
握られた手が砕けるかと思うぐらいに、里美が握り締める。

いよいよ始まった。


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