「大人しくしてる~?」

嫁さんが入ってきた。
思わず頬を庇う。
いてぇんだ、この人のビンタは。
事故の怪我よりも何倍も痛かった。

「あ、あぁ大人しくしてるよ。それより、これ聴いてみな。
このラジオすげぇんだぜ。世界中の放送が聴こえる」

「あ、そうでしょうね。ちょっと先生に頼んどいたから」

はぁ?何を言ってるのだ、この人は。

「その手にね、高性能のデジタルチューナーと
アンテナを仕込んどいてもらったから。
多分そのせいで、ラジオも良く聴こえるんでしょうよ。
これで地デジもばっちりりん。」

ははぁ、なるほど。この金属の出っ張りはその為か。
ま、いいか。
…こんど滋賀県の熊親父に聴かせてやろう。
にやにや笑う金髪男だったが、良い事ばかりではなかった。

「あ、機械が故障するとペケだから、煙草は止めてもらうよー。
それと、えらく高かったから、しばらくはチャリンコ通勤ね」



なんてな。
早く治せよ。
じゃないと今度はモニターも組み込むぞ。