「べ、ベイ。なんだよいきなりウケ狙い?
久しぶりに会ったら性格変わったねぇ」

「う、うる…さい。そこの…小娘に、ニンニクを
飲まされた…のだ」

麻理が自慢気に『にんにく卵黄』のカプセルを見せた。
「店長、これこれ」

「ほう。なるほど、にんにく卵黄か。やるなぁ、麻理ちゃん。
今度からそれ使わせてもらうよ」

「えへへへ。いいところ気づいたでしょ?給料上げてくださいね」

「うん。時給100円アップだね」

のんびりした会話に苛々したのだろう、ベイが怒鳴った。
「貴様等、いい加減にしろ」

途端に血を吐く。
吸血鬼のくせに、血を吐いてどうすんだよ、と
志郎が冷静に突っ込んだ。

「いいか、娘、よく聞け…その男、我が一族の宿敵。
バン・ヘルシング教授の子孫。吸血鬼退治の専門家だ」

吸血鬼退治の専門家、バン・ヘルシング教授。
バチカンからの刺客とも噂された存在である。
知恵と勇気で、吸血鬼退治に命を賭ける男、
それが蛮店長だったとは。

「どうもー。バンでございますー」
見えない。知恵と勇気の持ち主でバチカンからの
刺客とも呼ばれている男には、全然見えない。