もう何日、いや何ヶ月になるかしら…
着せ替え人形のリリカは、ぼんやりと考えていました。
オモチャ箱の代わりのダンボールには、遊ばれなくなった
他のオモチャ達も一緒に眠っています。
リリカの隣では、人口知能を搭載したロボット犬・アイビーが
お手の稽古をしていました。
飽きもせず、何度も何度も繰り返しています。
いい加減、リリカはイライラしてきました。

「ねぇ。ねぇったら。もう止めなさいよ。
そんなの、いくらやっても無駄よ」

「わふ。なぜだい?リリカお姫さま」

「なぜって…あなたも知ってるでしょ。
佳枝ちゃんは携帯ゲームに夢中なんだから。
もう私たちを見向きもしないのよ」

リリカの言う通りなのです。
この家の娘、佳枝ちゃんは携帯ゲーム以外触らなくなっていました。
今まで夢中で遊んでいたオモチャ達が、
押入れの中で眠っている事すら知りません。

ニへ