グレイは胸を叩くのを止めた。
『我々はあちこちの惑星を征服してきた。
それは前もって、その惑星を支配する生物を調べ上げる事から始めるのだよ。
そうすれば、どのような惑星なのかが良く判るからな。
これからお前たちの脳を探る。
痛くは無い。
しばらくの辛抱だ。』

三人は床から伸びてきた銀色の触手で、再び床に縫い付けられた。

『もっとも、すぐに戦争が始まるだろうがな』

何ということか!
地球の運命は、都伝隊の意識が左右してしまう事になった。

嫌だと言っても仕方ないのだ。
それでいいのだ。

グレイの細い指先がスイッチに伸ばされた。

樹林は必死で周りを見回した。
部屋の片隅にジョシュアちゃんがいる!

グレイは、伸ばした指先を引っ込め、首を傾げた。

『なんだ?あの小さな生物には生命反応が無かった筈だが…』

ジョシュアちゃんが喋っているのだ。

「おーい。グレイ。
この地球の支配者はそいつらじゃない、私だ」

これこそが、樹林の必殺の宴会芸である腹話術であった!

グレイは、そちらに向かおうとしている。

(助かった!)
樹林とこれを読んでいる皆さんが、ほっと胸を撫で下ろした瞬間、
グレイが戻ってきてスイッチを押した。

三人の意識が遠のいていった。

七へ