「リサちゃん、それはぬいぐるみなのよ」
とお母さんが言い聞かせましたが、リサちゃんは納得しません。

「困ったわね…命の事はキチンと教えたいし…」
困った顔のお母さんに、店のおじさんが目配せしました。
何かを指差しています。
お母さんもそれを見て、なるほどとばかりに頷きました。

おじさんは店に入っていきました。
しばらくして戻ってくると、おじさんはリサちゃんに話しかけました。

「お嬢ちゃん、このわんちゃんの友達かい?」

「うん。ゴンとリサはなかよしだよ」

「そうなのか…おじさんが、ゴンちゃんにOKしないとゴンちゃんは話せないんだ。ちょっとだけ、ゴンちゃんと話しても良いかい?OKするから」

リサちゃんは、おじさんにゴンちゃんを渡すと、頭をさげました。
「よろしくおねがいします」

「はい、わかりました」

おじさんはゴンちゃんをカウンターに乗せて、背中を優しく撫で始めました。

「よしっ!これでOKだ。さぁ、ゴン君。リサちゃんと話してもいいよ」

おじさんは、もう一度リサちゃんにゴンを渡し、店の中に戻りました。

「ゴン、リサだよ」リサちゃんが恐る恐る話しかけました。

「やぁリサちゃん、久しぶりだね」

三へ