「竜馬様。俺は、これが終ったら柳生の里に戻るつもりでしたが、
それは止めます。貴方と一緒に歩いた方が面白そうだ」

「ほうか、そりゃ助かるぜよ。よし、ならばまずは鬼退治ぜよ」

先生は早速、比叡山で見た儀式を話した。
枯れ枝のようではあるが、天海は復活しており、里の者の血を
浴びる事で命を永らえているということ。
ただし、完全に復活させる為には、何か特別な血が必要であるということ。

「うむ。ならばこれを御覧ください」
十郎太が懐から巻物を取り出す。

「これは、十兵衛様が書き残した物です。
天海とその部下のことが記されております。
これによると、天海は衰える度に布袋が持つ袋で復活するとか。
更にその袋は天海を養うと共に、望む所に移動させることもできる、
と記してあります。
なれど、二百年の時を経た体ですからね。
おそらく、特別な血のみで袋を満たさねば完全に復活できぬのでしょう」

「それと長州藩の暴発と、どういう関係があるんでっか」
ひょうすべの問いに、一同が黙り込んだ。
沈黙を破ったのは、豆腐小僧である。