これは私が散々調べた結果、得た考えである。
言わば、これが占いの本質なのだと思う。
占い師は言霊使いなのだ。
大抵の女性は、『少し寂しがり屋だけど、意外と大胆』なのだ。
そして、占いに頼ることで自己責任を回避することができる。
どちらの彼氏と結婚するか、どうしても自分では決められないから
占いに選んでもらうわけだ。
自分を知りたい、という理由も大きい。
それに対しての答を明確に示してくれる占いが『よく当たる』と
いう評判を得る。

以上のことを得々と述べた私の周りでは、
町内会の面々が小さな寝息を立てていた。
一人、運転手だけが必死に眼を開いて前を見ている。

…聞いてなかったのかよ

「あ、つくねさん。着きました。あれがその占い師の家です」

そこに現れたのは、日本家屋でありながら玄関にモスクが立ち、
歓喜天やら不動明王やらが所狭しと並べてある。

あんたら、ほんまに信じたんか。こげな胡散臭い占い師

「や、そう言われると辛い辛い。なにせ、けっこう美人で」

美人。
そんな重要な情報は最初に教えておきなさい。
例えて言えば、どのようなタイプですかな

「黒木瞳に瓜二つ」

ふむ。
そんな美しい人が嘘をつくわけが無いか。
本物かもしれないな

「つくねさん?」

いや、独り言です。
さ、行って来るか

「よろしくお願いします。うまく行ったら鮭と黒ビールを二ダース」

ビリーバンドも付けてください。
さてと