主催者のミスか、意図的なものかは判然としないが、
それは試割り用の瓦ではなく、建築用の本瓦であった。
これはかなり割りにくくなる。
だが、乱蔵は迷いを振り払うように十字を切り、
正拳を思い切り瓦に叩きつけた。
床面すら割りかねない勢いである。
瓦は割れるというよりは木っ端微塵に粉砕された。
「お見事です」
鯰司会者が感嘆の目を向けた。
確かに熊に似た外見だが、これほどとは思わなかったのであろう。
「で、では第二ステージです。いぶさん、どうぞ」
丹後縮緬地のモノトーンに淡いグレーぼかしの裾廻しを
合わせた黒細縞で、しずしずといぶが壇上に上がった。
そこには、キッチンと大型冷蔵庫が用意されている。
「では、この冷蔵庫の中にある食材のみを使って、五品作ってください」
微かな悪意を滲ませながら、鯰司会者が冷蔵庫を開けた。
会場から溜め息と歓声が同時に湧き上がった。
いぶの眉がキリリと上がる。
冷蔵庫の中は、ほとんど空であった。
それは試割り用の瓦ではなく、建築用の本瓦であった。
これはかなり割りにくくなる。
だが、乱蔵は迷いを振り払うように十字を切り、
正拳を思い切り瓦に叩きつけた。
床面すら割りかねない勢いである。
瓦は割れるというよりは木っ端微塵に粉砕された。
「お見事です」
鯰司会者が感嘆の目を向けた。
確かに熊に似た外見だが、これほどとは思わなかったのであろう。
「で、では第二ステージです。いぶさん、どうぞ」
丹後縮緬地のモノトーンに淡いグレーぼかしの裾廻しを
合わせた黒細縞で、しずしずといぶが壇上に上がった。
そこには、キッチンと大型冷蔵庫が用意されている。
「では、この冷蔵庫の中にある食材のみを使って、五品作ってください」
微かな悪意を滲ませながら、鯰司会者が冷蔵庫を開けた。
会場から溜め息と歓声が同時に湧き上がった。
いぶの眉がキリリと上がる。
冷蔵庫の中は、ほとんど空であった。