「はい。つくねです。」

明るく応対したいぶの
顔つきが暗くなる。

「うちの子が!?
何故?! どうして!」

電話を置いた慰撫の
顔色は今まで見た事が
無いぐらいに青ざめて
いた。

「乱に連絡しなきゃ…
あぁどうしよう。
イブちゃん、大ちゃん
が突然消えてしまった
って…」

(しまった。狙いは
息子さんの方だったか)

イブは慌てて福の元に
走った。
きゃー姉さまも後に
続く。

「聞きました。
大吾さんが消えて
しまったとか。」

「呂后じゃないかのう。」

「おそらく…」

福が哀しげな声で鳴く。

「とにかく、私は町の
みんなに手を貸して
もらう。福やんは、
この家を守ってくれ。
姉さま、お願いします。」

福がうなずくのも確認
せず、
先生は飛び出した。

(迂闊だった。まさか、
大吾さんを狙うとは)

先生の尻尾が淡く光り
始めていた。
いつも冷静な先生には
珍しく、怒りに我を
忘れているのである。