この男、もとは旗本の出と噂されている。
滅法、腕が立つ。
気さくな性格の為、町の皆とも気があった。
何か揉め事があると、すぐに駆けつけてくれるのだ。
頼みを聞いた若木は、珍しく二の句が出ない。
しばらくの間、口ごもった後ようやく承諾した。
若木は、町衆が帰った後、ごろんと横になり、弱ったな、
とつぶやいた。
起き上がり、納戸を開ける。
なんとそこからヒョットコの面が現れた。
(まさか俺がやったなんて言えねぇな…)
驚くべき事に、怪人ヒョットコ男は若木自身であった。
理由がある。
この当時の江戸市中は、食い物の屋台で賑わっていた。
煮しめ、天ぷら、鰻の蒲焼、寿司、おでん、焼き団子、焼きいも、
ぼた餅、大福、うどん、そば。
ありとあらゆる美味い物が溢れていた。
若木は、その中でも餡かけうどんに激しく恋焦がれた。
白くむっちりとしたうどんに生めかしい餡がトロリとかかって…
「あぁ食べたいっ!」
思わず大声を出し、慌てて口を塞いだ。
三へ
滅法、腕が立つ。
気さくな性格の為、町の皆とも気があった。
何か揉め事があると、すぐに駆けつけてくれるのだ。
頼みを聞いた若木は、珍しく二の句が出ない。
しばらくの間、口ごもった後ようやく承諾した。
若木は、町衆が帰った後、ごろんと横になり、弱ったな、
とつぶやいた。
起き上がり、納戸を開ける。
なんとそこからヒョットコの面が現れた。
(まさか俺がやったなんて言えねぇな…)
驚くべき事に、怪人ヒョットコ男は若木自身であった。
理由がある。
この当時の江戸市中は、食い物の屋台で賑わっていた。
煮しめ、天ぷら、鰻の蒲焼、寿司、おでん、焼き団子、焼きいも、
ぼた餅、大福、うどん、そば。
ありとあらゆる美味い物が溢れていた。
若木は、その中でも餡かけうどんに激しく恋焦がれた。
白くむっちりとしたうどんに生めかしい餡がトロリとかかって…
「あぁ食べたいっ!」
思わず大声を出し、慌てて口を塞いだ。
三へ