捕獲した魂を地獄へ送るには、専用の宅配便を使用する。
地面に向けて放せば、いつかは地獄に辿り着くのだが、鮮度に欠けてしまうのだ。

集荷のトラックを呼ぼうと、携帯を取り出した途端に着信があった。

魂回収局からだ。

「はい市岡ですが」

『市岡くん?回収局だけど。』

「あ、はい。お疲れ様です。今月分の魂ですが、先ほど目標数達成しました」

『あ、あぁそれなんだけどね、魂回収は一旦ペンディングになったから。判る?申し訳ないけど、しばらくは自宅待機ってことでよろしく』

「は?いや、もしもし?!」

一方的に電話が切られた。

続けてメールが届いた。

中身を読んで市岡はのけぞって笑った。

『魂回収はしばらく保留とさせていただきます。
先ほど、神が人類救済を止めるとの公式発表が有りました。
それを受けてのことです。
皆様には何卒ご理解を賜りますよう、平にお願い致します。』

なるほど、これからは死んだら自動的に地獄行きか…

市岡は笑いながら、今確保したばかりの魂をパックから解放した。

それは、あっという間に地面の中に引きずり込まれた。