番町皿屋敷を知らぬ人は少ないであろう。

お菊という女中が、横恋慕した主の悪企みにより手打ちにされる。
預けられた家宝の皿が、最初から割ってあったのだ。

これを恨みに思ったお菊が、投げ込まれた井戸の中で足らぬ皿を数えるという。
全国に散らばる怪談話であるが、地域によっては皿を数えぬ物もあるなど、内容は様々だ。


こんな話もある。

家宝である二十枚組の皿を運ぶ最中、お菊が一枚落として割ってしまう。

皆がうろたえる中、一人の下男が進み出て、残りの皿も全て粉々に割ってしまう。


帰宅した主が激怒し、理由を問いただした。

すると下男は、こう言った。

「皿を一枚割って、人ひとりの命が亡くなります。皿はいつか壊れるもの。という事は、いずれ二十人の命が亡くなる。
私一人が二十枚全て割ってしまえば、十九人の命が助かります。」


主は大変に感じ入り、咎めることなく、褒美を取らせたという。




という話を言い訳にしようかと思う。
ごめんなさい、コップ一個割っちゃいました。