麗奈は胸苦しさで目を覚ました。

縛られている夢を見ていた。


「なによ。なによこれ」

彼女が驚いたのも無理は無い。
見た事も無い着物に身を包み、高い場所から自分の部屋を見下ろしていたのだ。

彼女は雛人形になっていた。

「気がついたか。」
声に驚いて振り返ると、右大臣がいた。
「なによあんた。どうなってんのよ、これ!」

ピシリ、と弓で手を叩かれた。

「汚い言葉を吐くでは無い。殿の御前である。」

麗奈の見上げた先には厳めしい顔つきの雛人形がいた。

「そなた、日頃の悪行が目に余る。我等の下で修養を積んでもらう事にした。」
「勝手な事言うなよっ!」

ピシリ。

「あ痛っ!」

「ではまず茶の道から。続いて華道、香道、琴三弦…」

「やだよ!」

ピシリピシリピシリッ!