「世界一大きな幽霊屋敷が登場。その名も惨殺病院。えぇと…
廃業した病院をそのまま使用している、だって。」

「麻理のゴスロリ趣味がうずくか」

「あ、あんた卒業旅行にもあの格好で来るつもりでしょ!」

「当然。」

「うぇぇぇ」
何処へ行こうと、この四人なら楽しいものになるのは
確実だった。

惨殺病院。それは、巨大遊園地に隣接する小高い丘の
上にあった。
ある陰惨な事件をきっかけに廃業を余儀なくされ、
ジェットコースター以外の呼び物を探していた遊園地の
経営陣が目をつけた。

建物をそのまま利用すれば、ウォークスルー型のお化け屋敷と
しては、世界一の面積を誇るものとなる。
ライド型と異なり、初期費用もほとんど必要ない。
バイトの学生に、医者や看護婦の格好をさせて、
暗く目張りをした病院内を歩かせるだけで済む。

しかも、当の院長は行方不明のままであり、
債権者に追い込みをかけられた親族は、
捨て値同然で病院を売りに出していた。
経営陣にとって、またとない物件であった。