えらい嫁はん遅いなぁ…
俺、待ち合わせ場所間違ったかな?
いやいや、ここしか無いっちゅうねん。
目印になる木もあるし、船着き場もある。
焦ったらいかん。
何かええことでもあったんやろ。
気長に待ってたらええわ。


ほら、言うてたら来た来た。

「乱~っ!お待たせぇ~っ!」

はは、来た来た。
えらいこと待たせたなぁ…

「ごめんごめん、約束は守ったよ」

うん。
しかし、派手な格好やな。
なんや高そうな着物に指輪に履物に。

「そやろ。この着物、これな、ハーさんから。
この指輪はターさん。履物はヨーさん。
かばんはシーちゃん」

すご。やるなぁ、嫁はん。


「そやろ。約束したやんか、残ったもんが
たんまり稼いで三途の川の渡し賃弾もうって」

うん。そやな。ありがとな。
おい、鬼、見てみぃ。うちの嫁はん、たぁんと
稼いできたで。
この船貸切やっ!

「六道の辻まで道案内しとぅ。案内賃は弾むで」


てな会話を夕飯時にしている夫婦はうちだけですかそうですか。