「まりちゃん、やめろ。目を覚ませよ、まりちゃんっ!」
「無駄だよ。あきらめな」
辛うじて避ける樹林を次々に鎌が襲う。
このままでは、やられると樹林が目を閉じた瞬間、
縄谷と多中の声がした。
「隊長っ!携帯っ!待ち受け出して!」
はっと気づいた樹林が携帯を開いた。
「そうか、待ち受けのまりちゃんがこの体に入れば」
が、焦った樹林の手から携帯が離れた。
慌てて追いかけた樹林の手が携帯に届いた。
その上に、まりちゃんの綺麗な足が被さる。
樹林の手ごと携帯を踏み潰そうというのだろう。
残像を残し、足が踏み下ろされた。
「隊長の手が…」
「つぶれちまった」
それにしては樹林の悲鳴が聞こえない。
失神してしまったのだろうか。
まりちゃんが足を上げて確かめようとした、その瞬間。
携帯の待ち受け画面から眩しく輝く光の珠が飛び出した。
光の珠は、まりちゃんの頭に吸い込まれるように入っていく。
「樹林…さん?」
あれほど冷たかった表情が、氷を溶かしたように
暖かい笑顔に変わっていく。
三十一へ
「無駄だよ。あきらめな」
辛うじて避ける樹林を次々に鎌が襲う。
このままでは、やられると樹林が目を閉じた瞬間、
縄谷と多中の声がした。
「隊長っ!携帯っ!待ち受け出して!」
はっと気づいた樹林が携帯を開いた。
「そうか、待ち受けのまりちゃんがこの体に入れば」
が、焦った樹林の手から携帯が離れた。
慌てて追いかけた樹林の手が携帯に届いた。
その上に、まりちゃんの綺麗な足が被さる。
樹林の手ごと携帯を踏み潰そうというのだろう。
残像を残し、足が踏み下ろされた。
「隊長の手が…」
「つぶれちまった」
それにしては樹林の悲鳴が聞こえない。
失神してしまったのだろうか。
まりちゃんが足を上げて確かめようとした、その瞬間。
携帯の待ち受け画面から眩しく輝く光の珠が飛び出した。
光の珠は、まりちゃんの頭に吸い込まれるように入っていく。
「樹林…さん?」
あれほど冷たかった表情が、氷を溶かしたように
暖かい笑顔に変わっていく。
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