「雨だね。」

「うん…」

せっかくのデートなのにな。
昨日まで晴れてたのに。

ちゃんとお弁当まで用意したのにぃぃ!

「あーぁ、行きたかったなぁ、三上山」
「うーん…今から雨が上がっても、地面グシャグシャだろうね。とりあえず近くまで行ってみようか」


なんて言ってたら、ほんとに晴れてきた。
でもやっぱりハイキング、無理みたい。
これじゃあ山道は滑って危ないし。

すぐ目の前だけどなぁ。

「仕方ないや、そこの公園でお弁当食べようか」

「そだね」

先にベンチに向かったあなたが突然、大きな声を出した。

「あぁっ!いいこと考えた!こっち来てみ」

なんだろ。嬉しそうに手招きしてる。

「なに?」

「ほら、ここ」

指差した先には水たまりがある。
そこに三上山が映っていた。

そして、その上に浮かぶ虹も映っていた。

「せーので踏むぞ」




『5月27日。

今日、彼とハイキングに行きました。

雨が上がったので、三上山と虹に登りました。
登ったというか…踏んだ、かな?

足が冷たかったけどハートは暖かかった』