里美は三杯目のジョッキを空にした。

「プハ~ッ!生きてるぜぃ」

涼子が呆れ顔で見ている。
もっとも、そう言う涼子もすでに二杯空けているのだが。

「あんた、なんかイメージ変わったわね?」

「そう見える?…着ぐるみ脱いじゃったからね」

「は?」

「いや、こっちのこと。さてもう一杯…と。すいませーん」

先ほどまでは見かけなかった店員がやってきた。

「すいません、ウーロンハイを…あれぇ?!池田君?」

「え。あ、上岡さん」

同じゼミを受けている池田だった。
いつも熱心に前の方で受けている男の人。
大学に勉強をしに来ている数少ない学生の一人。
そう言えば、授業以外で彼を見かけたことがない。
噂によると学校が終わり次第、バイトばかりしているということだった。

その池田君がいた。

二へ