ブラッキーはブラックドッグに姿を変えていた。
その背中に乗るカミラもまた、姿を変えた。
小さな唇から牙がむき出している。
通常の人間にも見える程のオーラが体を包み始めた。

白い光を放つビスクドールのようだ。

「福。ありがとう。綾ちゃんによろしくね。
ブラッキー。行きましょう。
奴の気配、東の方から漂う。」

塀を飛び越え、街に向かう。
あのオーラにジャックも応じ、気配を出したのだろう。


福も先生のもとに急いだ。

「…なるほど。そんな理由が。我々も急ぎましょう。モモの仇。
そして友の為です。あの二人、刺し違えるつもりでしょう。」

「先生…」

「今度は私も一緒にソーセージを食べたいですからね。」

先生はヒゲを立てた。
「あぁ。凄い。物凄いオーラだ。

怒りと、哀しみに満ちている。
…山藤病院に向かっています。」


「廃墟になっている病院ですね?」

「そう。おそらくそこに、ジャックは
棺を安置したのでしょう。
あそこならば、光が差さない部屋もある。」

先生の体が金色に輝きだした。
福もケルベロスの体に戻った。


「行きましょう。どうやら戦闘が始まったようだ。」