犬は、毎朝が嬉しくて仕方ない。
まだ暗いうちから、ジッと息を殺して飼い主が起きるのを待つ。
まだかな
まだかな
もうそろそろかな
あ
起きた!
お母さんお母さんお母さん
また会えた嬉しい嬉しい
今日もいっぱい撫でてもらえる
遊んでもらえる
お父さんお父さんお父さん
おはよーおはよーおはよー
撫でて撫でて撫でて
楽しいね
嬉しいね
愉快だね
何百万回も尻尾を振って、
春は桜の花びらを追いかけ、
夏の日差しに舌を出し、
秋の枯れ葉に飛び込んで、
冬に雪と戯れる。
そうやって成長し、やがて老いていく。
歩けなくなっても、犬は飼い主がそばに居れば幸せだ。
時々は散歩の真似事をしたり、外の空気に鼻を鳴らしたり、最後の最後まで犬は幸せであるべきだ。
明日も我が家の犬は、ぶんぶんと尻尾を振るだろう。
百万回目指せ、麦、樂!
