人間の血液の量は体重の約8%。
このうちの四分の一が出血するとショック症状を起こしはじめ、
三分の一以上が出血すると非常に危険な状態に陥る。

2004年10月13日。新潟日報記事。
『内臓疾患で入院中の男性患者が、点滴チューブが外れたことによる
出血多量で死亡していたことが13日分かった。
 同病院によると、男性は糖尿病など複数の病気で入院し、薬剤投与のため、
左太ももの血管に直径1~2ミリのカテーテルを挿入していた。
13日午後 0時20分ごろ、巡回中の看護師がカテーテルから点滴チューブが
外れているのを発見。
男性は大量に出血しており、心臓マッサージなどの蘇生措置を受けたが、
まもなく死亡した。 』

ピチョン。

牧田はぼんやりと目を開けた。
目覚めた途端、ふらふらと眩暈を起こし、
また目をつぶる。
なんだ。どうしたんだ。目がまわる。
頭がガンガンする。
もう一度、ゆっくりと目を開ける。
蛍光灯の冷たい光が溢れる室内は、
牧田以外、誰も居なかった。
窓は無い。扉があるだけだ。
蛍光灯の光を跳ね返す白いタイルが
部屋の壁と床に敷き詰めてある。

二へ