「あの、何かお探しですか」
「う。い、いやあの大丈夫です大丈夫です、見つけましたから」
どうやら、パペット人形を探していたようだ。
簡単に言えば、ぬいぐるみの頭が付いている手袋である。
牛とカエルのパペット人形を使った漫談が一時期流行ったことがあるが、
この店に置いてあるのは、フォークマニス社やカリスト社のものである。
フォークマニス社のものは、おそろしくリアルで大きい。
操作に熟練すると、まるで本物の動物がそこに居るように見える。
美奈子が好むのはカリスト社の方だ。
猫、犬、ウサギ、狐、狸、熊。いずれもが手作りの為、表情が微妙に異なる。
価格は高いが、それだけのことはある。
表面がオーガニックコットンで作られている為、手触りが優しい。
一般の玩具店ではついぞ見かけることのない商品ばかりである。
男はその一つ一つに手を差し入れ、少し動かしては悩む。
その繰り返しだ。
不審感がいや増す美奈子に、突然、男が話し掛けてきた。
「あの」
「は、はい何か」
「子供がね」
「ええ」
言い淀んでいた男は、思い切ったように言葉を続けた。
「子供が一目見て、喜ぶのはどちらでしょう?
やっぱり犬ですかね」
心底悩んでいるようである。
よく見ると、その髭面から覗く目は何とも言えず優しげだ。
(お子さんのプレゼントかしら)
それならば事情は判る。
「う。い、いやあの大丈夫です大丈夫です、見つけましたから」
どうやら、パペット人形を探していたようだ。
簡単に言えば、ぬいぐるみの頭が付いている手袋である。
牛とカエルのパペット人形を使った漫談が一時期流行ったことがあるが、
この店に置いてあるのは、フォークマニス社やカリスト社のものである。
フォークマニス社のものは、おそろしくリアルで大きい。
操作に熟練すると、まるで本物の動物がそこに居るように見える。
美奈子が好むのはカリスト社の方だ。
猫、犬、ウサギ、狐、狸、熊。いずれもが手作りの為、表情が微妙に異なる。
価格は高いが、それだけのことはある。
表面がオーガニックコットンで作られている為、手触りが優しい。
一般の玩具店ではついぞ見かけることのない商品ばかりである。
男はその一つ一つに手を差し入れ、少し動かしては悩む。
その繰り返しだ。
不審感がいや増す美奈子に、突然、男が話し掛けてきた。
「あの」
「は、はい何か」
「子供がね」
「ええ」
言い淀んでいた男は、思い切ったように言葉を続けた。
「子供が一目見て、喜ぶのはどちらでしょう?
やっぱり犬ですかね」
心底悩んでいるようである。
よく見ると、その髭面から覗く目は何とも言えず優しげだ。
(お子さんのプレゼントかしら)
それならば事情は判る。